魚屋が教える貝の保存方法 【魚屋の裏技付き】

こんにちは!今回は、よく食卓に登場する6種類の貝の正しい保存方法をご紹介します。新鮮な貝をおいしく長持ちさせるコツをぜひ参考にしてください。

あさり(要加熱)

北海道のアサリを使ったアクアパッツァ

砂抜きをする: 3%の塩水(水1リットルに塩30g【大さじ2】)に2〜3時間浸ける。ボールの上に新聞紙などを被せるとより吐き出しやすくなります。

1:冷蔵保存

  • 水気を拭き取り、湿らせたキッチンペーパーで包む。
  • 密閉せずに冷蔵庫で保存。海水のまま保存もOKですが死んだ貝がいると水が汚れるため気をつけてください。
  • 保存期間は1〜2日ですが、なるべく早めに使ってください。(北海道のあさりは強いですが中国や愛知など北海道以外のあさりは比較的弱いため)

2:冷凍保存

  • 砂抜き後、水気を拭き取る。
  • 平らに並べて急速冷凍する。
  • 冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて保存。
  • 保存期間は3週間〜1ヶ月

裏技:あさりの砂抜きを早くする方法があります。約50℃の温水を用意してそこにアサリを入れます。(ボールにザルを入れてそこにあさりをいれる)アサリが仮死状態になり口を開けてきたらかき混ぜることでアサリに入っていた砂が出てきます。

しじみ(要加熱)

シジミの醤油漬け

砂抜きをする: 1%の塩水(水1リットルに塩10g)に3時間〜半日ほど浸ける

1:冷蔵保存

  • アサリと同じ。なるべく早くお召し上がりください。

2:冷凍保存:【おすすめ】

  • 砂抜き後、表面をこすり洗いし、水気を切る。
  • 冷凍用保存袋に入れて冷凍する。
  • 保存期間は1〜2ヶ月

裏技:シジミは冷凍保存をおすすめします。理由としてはシジミに含まれるオルニチンが何倍にも増えるためです。また冷凍し解凍すると細胞が壊れるため細胞内にあった栄養が出てきやすくなるためです。

カキ(牡蠣)(加熱または生食)

黄変個体の生食用かき

1:殻付きの場合

  • 冷蔵保存: 水で濡らしたキッチンペーパーをかぶせ、ラップをふんわりとかける。保存期間は購入した店舗に聞いてください。牡蠣には消費期限のラベルなどがあるためその期限を守るようにしましょう。特に生食用は注意してください。
  • 冷凍保存: 水気を拭き取ったあと、冷凍。保存期間は1ヶ月程度。生食用のものは冷凍した場合は加熱して食べてください。

2:むき身の場合

  • 冷凍保存: 片栗粉で洗い、水気を拭き取る。重ならないように並べて急速冷凍後、保存容器に移す。保存期間は1ヶ月程度。

裏技:牡蠣を殻付きのまま焼いて食べる場合、上蓋についている貝柱を切ってから焼くと焼き上がり後綺麗に食べることができます。また、身が黄色の個体がたまにいますがこれはプランクトンなどの餌によるものが大きく特に食べる分には影響はないそうです。カキについてはノロウィルスが最も心配されますが海域において逐一検査していますので一般的に販売されているものを期限内に食べる分には影響はないと思われます。

ハマグリ

1:冷蔵保存

  • 湿らせたキッチンペーパーや新聞紙に包む。
  • 密閉せずに冷蔵庫で保存。
  • 保存期間は2〜3日。冷やしすぎると死にやすくなります。口が開いた貝でも死んでからすぐまたは異臭がないなどで判断して食べることは可能です。

2:冷凍保存

  • 生のまま: 水気を拭き取り、冷凍保存用袋に重ならないように入れる。
  • ボイル後: 殻から身を取り出し、茹で汁と一緒に容器に入れて冷凍。
  • 保存期間は2〜3週間

裏技:ハマグリはほとんど砂は噛まないので砂抜きはやらなくても大丈夫です。心配な方はやってください。ハマグリはホンビノスと比べて加熱しても身が固くならずその点で重宝されていますが値段は高いです。少し口を開けていてもゆっくりと反応するものはまだ生きているため問題なく使用できますが臭いが出ているものは食べない方がいいでしょう。ハマグリは特に節分の時に需要が高くなるためこの時期が一番値段は高くなります。

ホタテ(加熱または生食)

1:殻付きの場合

  • 冷蔵保存: 湿らせたキッチンペーパーや新聞紙に包み冷蔵庫へ。1〜2日でお召し上がりください。
  • 冷凍保存: 殻を洗い、水気を拭き取る。殻が膨らんでいる方を下にして重ならないように容器に入れて冷凍。保存期間は1ヶ月

2:むき身(貝柱)の場合

  • 冷凍保存: ヒモや生殖巣を取り除き、貝柱のみにする。塩水で軽く洗い、水気を拭き取る。ジップロックに入れて冷凍
  • 保存期間: 1ヶ月

裏技:ホタテは個体によって洗浄されておらずに砂を噛んでいる個体がいますので殻付きで焼く時など食べる際は良く洗ってから食べてください。ホタテはニオイが出るのが早いため、可食の判断はニオイでしてください。ウロと言われるホタテの黒い部分は中腸線と言われ貝毒が集中しやすい場所です。食べるのはあまりお勧めはしません。人によっては美味しいから食べるという方も何人も見てきましたが。。。

こちらは私が以前書いた人気記事です↓

サザエ(加熱または生食)

1:冷蔵保存

  • 3%の食塩水(海水)を入れた容器にサザエを入れる。または湿らせたキッチンペーパーや新聞紙に包む。
  • 冬場は常温、夏場は冷蔵庫の野菜室で保存。
  • 保存期間は2〜3日

2:冷凍保存

  • よく水洗いしたあと、袋に入れて冷凍。
  • 保存期間は2〜3週間

裏技:サザエは活きが良く大きいものは刺身などにも適しています。(口の赤いところはさ¥固いので食べるときに外すといいでしょう)刺身で食べる場合はなるべく早めにお召し上がりください。ヌメリがあるため身をよく塩もみしてください。サザエの焼き方のコツは、まず蓋がある方を下にして焼きます。殻が熱で乾燥してきたらひっくり返して醤油をたらし煮立ったら食べごろです。肝は苦いですが美味しいです。

以上が各種貝の保存方法です。新鮮な貝をおいしく食べるためには、適切な保存方法を守ることが大切です。ぜひ参考にしてみてください。

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